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『RDG レッドデータガール はじめてのお使い』

RDG レッドデータガール はじめてのお使い (カドカワ銀のさじシリーズ)
荻原 規子 / / 角川グループパブリッシング (2008)

荻原規子の新刊。デビュー作『空色勾玉』から20年、ティーンズ小説の香り豊かな『西の良き魔女』シリーズを経て、こう来たか・・・。和のファンタジー。荻原規子さんは、ブログを読んでいても、ずいぶんとアニメやマンガがお好きそうなので、何となく予想できた方向だったのだが・・・人を食ったようなサブタイトルがいい感じだ。主人公のいらいらする具合もいい。

これ、シリーズものになるのだろうな。なかなか強引な展開のストーリーだけど、今後の展開が楽しみ。
# by sheepish_grin | 2008-08-24 23:22 | 荻原規子

『奥津城』

奥津城 (集英社文庫)
ローリー・R. キング/ 佐々田 雅子・訳/ 集英社 (2001)

ケイト・マーティネリ・シリーズとメアリ・ラッセル・シリーズの、ローリー・キングの単発小説
。かつて自分もカルト宗教に所属していた宗教学者の女性が、FBIの依頼で「チェンジ」という宗教コミュニティに潜入捜査する。ローリー・キングは、自分が宗教学専攻だったから、どうしても宗教が絡むなあ・・・ケイト・マーティネリ・シリーズは、宗教色がそれほど強くないけれど(それでも宗教家はいつも出てくる)、メアリ・ラッセルの方は、メアリが宗教学専攻だもんな。あ、でも、『奥津城』は、初めて宗教がメインテーマの小説かも。

主人公のアンが、潜入捜査中は言葉遣いも変わるのがおもしろい。英語だとどうなっているんだろう。「奥津城」は、神道のお墓のことらしいんだが、この邦題、どうなのかしらん・・・。

原題は、A Darker Place

A Darker Place
Laurie R. King / Bantam Dell Pub Group (Trd), 1999
# by sheepish_grin | 2008-08-24 22:46 | King, Laurie R.

S is for Silence

S is for Silence (Kinsey Millhone Mysteries)
Sue Grafton / Putnam Pub Group (T), 2005

図書館で2回借りてやっと読破。スー・グラフトンのアルファベット・シリーズも19冊目。
今回は30年以上前の事件を追うもので、キンジーの一人称だけではなく、34年前の
エピソードも三人称で挿入されていて、なかなか凝っている。
まあ19冊目までくると、ちょっと目先を変えたくもなるんだろうなあ。

残るは2007年12月に出た最新刊 "T" Is for Trespassだけになった。
# by sheepish_grin | 2008-01-15 23:35 | Grafton, Sue

『シドニー!』

シドニー! (コアラ純情篇) (文春文庫)
村上 春樹 / 文芸春秋、2004年


シドニー! (ワラビー熱血篇) (文春文庫)
村上 春樹 / 文芸春秋、2004年

村上春樹のシドニー・オリンピック観戦記。いつものかるーいエッセイかと思って読み始めると、まず有森裕子のバルセロナ・オリンピックと、マラソンの犬伏選手の話が小説風に始まる。その後は、シドニー・オリンピックのエッセイが続く。夜更かしはせず、ジョギングと水泳と執筆と料理とたまのライブ通いの描写が気持ちのいい、いつものエッセイとは違い、安ホテルに泊まって、外食が続き、観戦で夜遅くなっている。村上春樹は、「らしく」ないことをやってみたかったのだろうか、と思いつつ読み進める。

普通のスポーツ記者なら書かないような、歴史の話や、人食いサメ、地元の新聞のコラムなんかが面白い。オリンピック中、観光客であふれて交通ダイヤが乱れるからと言って、シドニー市内の学校は休校になり、企業も多くが特別休暇になったってすごいな。東京でオリンピックがあってもそういうことにはならないだろうなー。そうなればいいのに。
# by sheepish_grin | 2007-09-21 23:39 | 村上春樹

『ぐるぐる猿と歌う鳥』

ぐるぐる猿と歌う鳥 (ミステリーランド)
加納 朋子 / 講談社、2007年

加納朋子の新作、図書館で見つけたので借りてみた。この人はいいペースで新作が出る。
今回は児童書らしいが、「日常の謎」の加納朋子ワールド全開な感じ。多少強引なのも加納さんらしい。

社宅で暮らす子どもたち、閉塞感がうまく描かれている。子どもも大変なんだよね。
# by sheepish_grin | 2007-09-17 23:25 | 加納朋子