カテゴリ:Perry, Anne( 2 )

『十六歳の闇』

久々更新。この3ヶ月でたくさん小説を読んだので、ぽちぽちと、さかのぼって書こうかな。

十六歳の闇
アン・ペリー著、 富永 和子訳 / 集英社、2004年

モンク警部シリーズの作者、アン・ペリーの別シリーズ、ピット警部夫妻シリーズの6作目。日本では、シリーズ16作目の『娼婦殺し』が最初に訳された模様。既に20作以上出ている長寿シリーズなのね。

モンク警部シリーズと時代設定も舞台も同じなので、モンク警部とピット警部の書き分けをちゃんとしないと厳しいだろうな。どっちも基本的に同じような性格だし。この『十六歳の闇』は、謎を解き明かさない方が上流階級の社会にとってはいい、という事件を取り扱っていて中々面白い。でも、最後はちょっと希望的じゃないかね、ピット警部・・・。

Bluegate Fields
Anne Perry / Crest, 1984

原題のBluegate Fields は、小説の冒頭で死体が見つかったスラム街の名前。
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by sheepish_grin | 2006-03-20 22:33 | Perry, Anne

『見知らぬ顔』

見知らぬ顔
アン・ペリー 吉沢 康子・訳/ 東京創元社 1995年

これも送って頂いたもの。

土曜日、疲れがたまっていたのか、バネが切れたのか、一日ベッドに寝転んでミステリを読んでしまった。反省。

目が覚めたら、病院のベッドの上にいて、すべての記憶を失っていた、スコットランド・ヤードの刑事ウィリアム・モンク。記憶を失ったことがばれたら首になると、誰にも打ち明けないで職場復帰し、殺人事件の捜査にあたる。

モンクさんが過去の自分を刑事の目で内省する過程がおもしろくて、うとうとしながらも、読みきった。記憶をなくして、「自分ってやな感じだったんだ・・・」と批判的に見ているのが、おもしろい。設定は19世紀半ば、1856年のイギリス。こどもの頃に読んだ児童文学にもこの設定のがよくあって慣れているからか、なんだか懐かしい感じがする。貴族階級とか貧民窟とか。シャーロック・ホームズもこの時期かな?メアリ・ラッセル・シリーズはもう少し下って1915年か。

「ご婦人はか弱く、難しいことはわからないので、紳士が守ってあげるべき存在」というコードがばりばりに効いている時代背景。そのコードがなかったように書くのではなく、コードに立ち向かっていく女性が出てくるのがいい感じ。

原書はこちら。
The Face of a Stranger (Inspector William Monk Mysteries)
Anne Perry / Headline, 1990

以下は解説を読んで、作者の生い立ちについての感想。

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by sheepish_grin | 2005-04-09 12:58 | Perry, Anne