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『不実な美女か貞淑な醜女か』

不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か
米原 万里 / 新潮社、1997年

ハードカバーは1994年出版。米原万里さんのことは知っていたものの、ちゃんと読んだことはなかった。訃報を聞いた上司が「彼女の本、すごく好きだったのに・・・」と悼んでいるのを耳にして、図書館で借りてみた。

学生のころ、通訳論の5日間集中講義を取ったこともあったし、通訳・翻訳にはずっと興味があった。最近、仕事で時々翻訳さんや通訳さんにお仕事をお願いしてみて、想像していたよりもスキルレベルにばらつきがあるんだなーと思っていたところに、この本を読んでみて、とても面白かった。

先日、英語→日本語の逐次通訳さんが、あまりに沈黙を恐れるあまりにか、「・・・といいますのは」とか、「ですからして・・・」と意味のないつなぎ言葉を連発していて、聴いているだけでちょっと疲れてしまったので、この本の「発言の骨子を伝えるべき通訳と、文体まで伝える翻訳」という話には納得。自戒も込めて、英語も日本語も、要旨をきちんと話すことが大切なのね。米原さんはかなり大胆に、要旨を訳す人だったようだ。

随所に散りばめられている小話(と下ネタ)を読んでいるうちに、英語以外の言語もやっぱりやってみたいなという気になってくる。学生の時に一年間勉強したロシア語は、固有名詞が格変化するところで付いていけなくなったのだけれど。うむー。
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by sheepish_grin | 2006-10-15 21:21 | 米原万里