カテゴリ:村上春樹( 7 )

『シドニー!』

シドニー! (コアラ純情篇) (文春文庫)
村上 春樹 / 文芸春秋、2004年


シドニー! (ワラビー熱血篇) (文春文庫)
村上 春樹 / 文芸春秋、2004年

村上春樹のシドニー・オリンピック観戦記。いつものかるーいエッセイかと思って読み始めると、まず有森裕子のバルセロナ・オリンピックと、マラソンの犬伏選手の話が小説風に始まる。その後は、シドニー・オリンピックのエッセイが続く。夜更かしはせず、ジョギングと水泳と執筆と料理とたまのライブ通いの描写が気持ちのいい、いつものエッセイとは違い、安ホテルに泊まって、外食が続き、観戦で夜遅くなっている。村上春樹は、「らしく」ないことをやってみたかったのだろうか、と思いつつ読み進める。

普通のスポーツ記者なら書かないような、歴史の話や、人食いサメ、地元の新聞のコラムなんかが面白い。オリンピック中、観光客であふれて交通ダイヤが乱れるからと言って、シドニー市内の学校は休校になり、企業も多くが特別休暇になったってすごいな。東京でオリンピックがあってもそういうことにはならないだろうなー。そうなればいいのに。
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by sheepish_grin | 2007-09-21 23:39 | 村上春樹

『夜のくもざる』

夜のくもざる―村上朝日堂短篇小説
村上 春樹 / 新潮社、1998年

村上春樹のシュールな超短篇(2~3ページ)小説。シュールすぎてわけわからなくて面白い。鉛筆削りコレクターの渡辺昇、好きだなあ。さっくり読める1冊。安西水丸の絵もよい。
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by sheepish_grin | 2007-05-06 17:16 | 村上春樹

『意味がなければスイングはない』

意味がなければスイングはない
村上 春樹 / 文藝春秋、2005年

村上春樹による音楽エッセイ。彼のエッセイは、いつもは脱力系というか、ゆるい感じだが、これは結構真面目に書いてある。クラシック、ジャズ、ロック、ジャンルは色々だけれど、村上春樹が好きなミュージシャンと音楽のことを、とつとつと語っている。

この本で取り上げられているミュージシャンの中で、わたしが聞いたことがあるのは、ブライアン・ウィルソンぐらい。わたしは、ジャズやクラシックをほとんど聞かないし。でも、と言うか、だからこそ、人が何を考えて、何に注目しながら音楽を聴いているかを読むのは、とても面白かった。

ルドルフ・ゼンキンとアルトゥール・ルービンシュタインという二人のピアニストのそれぞれの伝記を読んで書いた6章目の最後に、村上春樹はこう書いている:
音楽として純粋に優れていればあとのことはどうでもよろしい、という人もいるかもしれないし、それはもちろん正論なのだが、僕には―小説家だからということもあるかもしれないけれど―音楽を媒介にして、その周辺にある人々の生き方や感情をより密接に知りたいという思いがあるし、こういう本を読んで音楽を聴くと、何かひとつ得をしたような愉しい気持ちになれるのだ。(p.159)

わたしも、自分の好きな音楽やミュージシャンに対しては、同じような思いを抱くから、知らないジャンルの音楽やミュージシャンについて、色々こういううんちくを読むのは楽しい。今度、この本で取り上げられていたブルース・スプリングスティーンも聞いてみようか、と言う気にもなると言うものだ。
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by sheepish_grin | 2007-02-03 18:13 | 村上春樹

『東京奇譚集』

東京奇譚集
村上 春樹 / 新潮社、2005年

最近村上春樹をあまり読んでいなかったけれど、この本の一作目を読んで、やっぱりなかなかいいな、と思った。休日の山手線で読んでいたのだけれど、心がしんとするような感じがした。この感覚が好きで村上春樹を読むのかもしれない。

収録されている5つの中篇のうち、最初の「偶然の旅人」は、神奈川県にあるアウトレット・ショッピング・モールのコーヒーショップで本を読むという設定。本とコーヒー好きなのでこういう設定は無条件に好きだ。「しん」とした感じが一番するこの作品がこの本の中では一番好き。

クールなお母さんが出てくる「ハナレイ・ベイ」もよかった。最後の「品川猿」は、品川区に住んでいるだけに(?)楽しい。品川区役所も出てくる。まあ品川区である必要性はないんだけど。
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by sheepish_grin | 2006-10-23 01:12 | 村上春樹

『夢で会いましょう』

夢で会いましょう
村上 春樹 糸井 重里 / 講談社文庫 1986年

村上春樹と糸井重里の、競作ショート・ショート。アからワまでカタカナ語が並んでいて、その言葉にまつわる(まつわってないのもあるけど)短い話がくっついている。どっちが書いたかすぐ分かる、と前書きで村上春樹が書いているけれど、その通りだなぁ、とぼーっと読みきる。

と、ぼーっとしていると、先生から、「ペーパー、引用の仕方が間違ってるけど直す?」とメールが来る。ああ・・・終わったと思ったのに・・・直させていただけるのはありがたいんですけど。ですけど・・・。
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by sheepish_grin | 2004-12-22 14:16 | 村上春樹

『カンガルー日和』

何かもう色々わけわかで情緒不安定。統計学はわけわかんないし(それは関係ないし、眠くって授業中うつらうつらしちゃったからけど)。

カンガルー日和
村上 春樹 / 平凡社、1983年

短編集。再読なのだけれど、大学図書館で目に入ったので、統計学の本と一緒に借りてしまう。

「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」。7ページしかなくて、阪急電車の一駅分の移動で読めてしまう話なのだけれど、もう何か、精神状態と相まって、思わずため息をつく。最初に読んだ時もこれが好きだったのだけれど。世の中って、こんな風に、ボタンを掛け違ったように、人はすれ違って行くのかもしれない。

でも、一番、哀しいのは、ボタンを掛け違えたことにも、気がつかないことだと思う。わたしは一体いくつのボタンの掛け違えて、来たんだろう。

こんな気分の日には、Beach Boys を聞く。
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by sheepish_grin | 2001-11-20 18:22 | 村上春樹

『日出る国の工場』

あんまりこれといって予定がない土曜日、外が寒いと何か得した気分。

日出る国の工場
村上 春樹、安西水丸 / 新潮社、1987年

工場見学エッセイ。何と言っても、アデランスの回が面白い^^。カツラ作る前に心理的カウンセリングまでするんだ。でも、「カツラなんてなくても、あなたは素敵です」って言う風にはカウンセリングされないんだろうなあ、やっぱり。そのあたり、企業って大変、と思いつつ。

村上春樹さんのエッセイは、あんまり頭を使いたくない時に、ぼんやり読むのが好き。あと何冊残っていただろう。
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by sheepish_grin | 2001-11-10 01:11 | 村上春樹