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『モノレールねこ』

モノレールねこ
加納 朋子 / 文藝春秋、2006年

図書館で書棚をチェックしていたら、加納朋子の新刊を発見。こうやってたまたま発見するのもうれしい。連作短編集が多い加納朋子だけれど、『モノレールねこ』は単発短編集。ほのぼのした話も多いけれど、「パズルの中の犬」「シンデレラのお城」など、日常生活に潜んでいる、人の心の陰りを描いている気がする。あと、「マイ・フーリッシュ・アンクル」のおじさんはいかんでしょう。こらこら。前の『コッペリア』を読んだ時も思ったのだけれど、優しくていい人がたくさん出てきた加納朋子の作品に、少しずつ人間の闇の部分も描かれてくるようになったのかも。残酷と美しさは紙一重、というか。よきにつけ、悪きにつけ。最後に収録されている「バルタン最後の日」は、読後感もよく楽しく読める。ザリガニのバルタン、かわいいし。
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by sheepish_grin | 2007-04-30 22:52 | 加納朋子

『五十嵐文男の華麗なるフィギュアスケート』

五十嵐文男の華麗なるフィギュアスケート
白石 和己 / 新書館、1998年

フィギュア・スケートを見るのが好きだ。中学生~高校生くらい(長野五輪前後かな)で一番よく見ていた。当時は今みたいに地上波でチャンピオンシリーズなど放映していなくて、NHK BSで深夜に放送しているのをビデオにとって一人観ていたものだ。今思うと渋すぎる・・・。でもジャンプの種類の名前(ルッツとかサルコー)は分かるけれど、どう違うかは分からない。ちなみに当時好きだったのは、カナダのエルヴィス・ストイコ選手。スピンが上手でマッチョなスケーティングをする。

と、言うような記憶がこの本を読んでいるとフラッシュバックしてきて大変楽しかった。当時、フィギュアの解説と言えば五十嵐文男さんで、わたしは彼の冷静かつ的確で愛のこもった解説が好きだった。最近、フィギュア・スケートは国別対抗戦とかよく分からないものまで民放で放送されるようになったので、露出度は増えたが、五十嵐さんの解説が聞けなくなって寂しい・・・。本田武史くんもいいんだけどねぇ。本当にいいフィギュアのプログラムは、人の心を動かす作品なのだ、と五十嵐さんが語っていて、川原泉の『銀のロマンティック…わはは』のようで面白かった。
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by sheepish_grin | 2007-04-30 01:20 | その他の作家