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『ラスト・イニング』

ラスト・イニング
あさの あつこ / 角川グループパブリッシング、2007年

「バッテリー」シリーズの続編で、今度は瑞垣くん視点で描かれている。こんなに古典に造詣が深い高校生男子とか、あんなに胆の据わった高校生男子がいるとは思えないけど、おもしろかった。瑞垣視点だからか、やたらに情景描写が凝っている。そして、何と言っても、瑞垣妹がかわいいなー。
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by sheepish_grin | 2007-05-25 23:07 | あさのあつこ

『エンジェル・エンジェル・エンジェル』

エンジェル・エンジェル・エンジェル
梨木 香歩 / / 新潮社、2004年

梨木香歩、もうちょっと読んでみる。今は寝こみがちの、さわこおばあちゃんと、孫のコウコのお話が交互に続く中篇。さわこおばあちゃんが少女のころの話は、旧仮名遣いになっている。人の悪意と赦しの話(と単純化していいのだろうか)を、さらりと書いている。梨木香歩は宗教学を勉強していたとエッセイで読んだが、なんとなくわかるなあ。

短いし、さっくりと読める。さわちゃんの若いころ、カトリックの学校でお菓子作りを習うところが楽しい。
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by sheepish_grin | 2007-05-20 15:01 | 梨木香歩

『ぐるりのこと』

ぐるりのこと
梨木 香歩 / / 新潮社、2004年

『春になったら苺を摘みに』がとても面白かったので、梨木香歩をまた読んでみる。図書館でエッセイがあったので、借りてきた。

「ぐるりのこと」は、「日常生活の身の回りのこと」の意味でつかっているようだ。前回の『春になったら苺を摘みに』は、作者がイギリスでであったいろいろな人との関わりを書いていて、そこが魅力的だったのだけれど、『ぐるりのこと』は彼女が考えたことをぽつぽつと書いている。すごく真面目で頭がよくて、真摯な人なのだろうけれど、軽くは読めない感じ。でも、世界の政治的問題よりも、そばにいる人々の背景や生業を気にかけたいという姿勢は、共感できる。

イギリスのドーバー海峡を望む断崖を散歩していて、「ポール・サイモンをもっと隠者風にしたような」男性に出会う、という一節があって笑ってしまう。そうか、そういえばこの人は小説で、『僕とフリオと校庭で』の曲を出したりしていたんだった。きっとポールが好きなんだな。たぶんポール・サイモンの歌詞が好きなタイプと見た。
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by sheepish_grin | 2007-05-14 14:49 | 梨木香歩

『大奥』

大奥 第1巻
よしなが ふみ / 白泉社、2005年


大奥 第2巻
よしなが ふみ / 白泉社、2006年

会社の人が貸してくれたので読んでみたのだけれど、大変面白い。早く続きが出ないだろうか。徳川時代、男性しかかからない病気が広がり、日本の男性人口が4分の一にまで減ってしまう。「体力はあるけれど病弱な男」にかわって、女が政治や労働の主な担い手となる。なので将軍も女性、大奥には男性がはべっている。

単純に男女を逆転したのではなく、男性は力が強いので、女性に対する暴力もあるなどと設定が非常に上手い。2巻はストーリーが辛くなるけれど、面白い。絵が非常にきれいで、男の人が美しいし。センス・オブ・ジェンダー賞特別賞、と帯にあったのでググってみると、ジェンダーSF研究会と言うところの賞らしい。ふむふむ。文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞も受賞したそう。やるなあ文化庁も。

こういうマンガを読むと、もっとマンガを読まなきゃ、と思う。
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by sheepish_grin | 2007-05-12 17:56 | その他の作家

『サマータイム』

サマータイム
佐藤 多佳子 / 新潮社、2003年

勢いに乗って佐藤多佳子を読む。『サマータイム』はデビュー作で、同じ登場人物が登場する4つの短篇が文庫には載っている。軽く読めるが、やはり短篇なので、『黄色い目の魚』のようなエネルギーには欠けるかも。夾竹桃のピンクとか、登場人物のワンピースの色、ゼリーの色など、色が印象的な作品。「サマータイム」は前にも読んだことがある気がするな。単行本は1993年発刊。
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by sheepish_grin | 2007-05-07 18:11 | 佐藤多佳子

『アボウト・ア・ボーイ』

アバウト・ア・ボーイ
ニック・ホーンビィ / 新潮社、2002年

図書館で見かけたので、久々にニック・ホーンビィを読んでみる。『ハイ・フィデリティ』と似ている感じだけど、『アバウト・ア・ボーイ』は主人公の30代男性ウィルがさらにだめっぷりを発揮している。もう一人の主人公、12歳のマーカスの成長っぷりは読んでいて楽しい。マーカスのママは、ベジタリアンで、オーガニック派で、マーカスに最近のロックやポップスは女性を卑下しているからとジョニ・ミッチェルを聞かせている。微妙に身につまされる感じ。

ウィルのお相手になる女性が大変素敵な感じなんだけれど、ウィルとつりあうかどうかは、彼の今後の成長にかかっているのかも。

原書は1998年発行。
About a Boy (Penguin Joint Venture Readers)
Nick Hornby / Penguin Books Ltd, 1998
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by sheepish_grin | 2007-05-06 17:30 | Honrby, Nick

『夜のくもざる』

夜のくもざる―村上朝日堂短篇小説
村上 春樹 / 新潮社、1998年

村上春樹のシュールな超短篇(2~3ページ)小説。シュールすぎてわけわからなくて面白い。鉛筆削りコレクターの渡辺昇、好きだなあ。さっくり読める1冊。安西水丸の絵もよい。
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by sheepish_grin | 2007-05-06 17:16 | 村上春樹

『神様がくれた指』

神様がくれた指
佐藤 多佳子 / 新潮社、2000年

勢いに乗って佐藤多佳子の本を借りてみる。高校生ものがよかったのだけれど、予約がいっぱいだったので、とりあえず空いていたこの本で。佐藤さんによると、この本は「純エンターテイメント」として書いたとか。最初は、主人公がスリで、同居人が占い師で・・・という設定においていかれそうになったが、中盤から読ませるなあ。占い師の昼間薫さん最高。素敵だ。最終的にきちんと純エンターテイメントな作品。
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by sheepish_grin | 2007-05-01 23:48 | 佐藤多佳子