『女性翻訳家』

女性翻訳家
サラ・デュナント 小西 敦子・訳 / 講談社、1999年

これも送ってもらったもの。ヴァン・モリソンのCDがなくなるところから始まる、チェコ語翻訳を生業とする女性が主人公のミステリ。と、設定はわたしが好きそうな感じなのだけれど、グロかった・・・。グロいのは苦手だ。裏表紙の「真綿で締められるような恐怖を描くセクシュアル・サスペンス」というキャッチ・コピーが表しているように、テレビ映画のようなグロさだった・・・うみみ。

Transgressions
Sarah Dunant / Random House, 1997
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# by sheepish_grin | 2005-10-29 14:05 | Dunant, Sarah

『半身』

半身
サラ・ウォーターズ 中村有希・訳 / 東京創元社、2003年

19世紀のイギリスを舞台にしたゴシック・ミステリ。送って頂いたもの。サラ・ウォーターズはどこかのサイトで誉められていたのを読んで、一度こちらの図書館でデビュー作のTipping the Velvetを借りたのだけれど、読む気力がなくてそのまま返してしまった前科あり。この『半身』を読んでみて、うーむ、これは英語で読むのは苦しそうだ、とうなってしまった。割かし面白いんだけれど、ちょっととっつきにくくて、世界に入っていくまでに時間がかかる。サラ・ウォーターズさんの写真を見たけれど、とてもかわいらしい人だった。

Affinity
Sarah Waters / Riverhead Books, 1999
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# by sheepish_grin | 2005-10-29 13:54 | other authors

『ウーマン・オブ・ミステリー』

来週日本に引っ越すので、パタパタ片づけ中。読了済みの本、ささっとメモしておこうっと。
ウーマン・オブ・ミステリー
シンシア・マンソン・編 片岡 しのぶ・訳 / 扶桑社、1992年

送ってもらった、女性を主人公とする女性作家のミステリ短編集。面白いのもあるし、こらこら、というのもあって玉石混合でおもしろい。サラ・パレツキーは読んだことがなかったけれど、また読んでみたいかな。B・K・スティーヴンスの「探偵志願」も変わった探偵さんが出てきて楽しかった。

Women of Mystery
Cynthia Manson / Book Sales, 1992
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# by sheepish_grin | 2005-10-29 13:29 | other authors

『体の贈り物』

最近運動不足なので、今日は自転車ではなく歩いてキャンパスに行った。しとしと雨が降っている。卒業してしまったのでキャンパスのプールが使えないのが辛いところ。日本に帰ったら温水プールを探さないと。

愛用のOral-Bの電動歯ブラシ、日本に帰っても使えるように、と100-240vの充電器を取り寄せた。よしよし、と思いつつ、ふっと今使っている充電器を見たら、100-120vって書いてあった・・・。日本は120vだから、このままで使えるじゃないか・・・。Oral-Bのサイトに、海外で使う場合は専用充電器を使ってねって書いてあったし、電話したカスタマー・サービスのおねえさんもそう言ってたんだけど、やっぱり再確認するべきだったわ。返品したけれど、送料の分損しちゃったな。

インターン先の立ち上がらないコンピュータに関しては、その後連絡がない。昨日電話したけれど、今から直してくれるところ、って言っていた。まあ直らなかったらまた連絡がくるだろうから待っていよう。

体の贈り物
レベッカ・ブラウン 柴田 元幸・訳 / 新潮社、2004年

9月10日に読了。気に入るんじゃないかなと、送って頂いたもの。おおお、わたしのツボにぴったりだわ・・・。ホームケア・ワーカー(日本だと在宅介護か)の女性の一人称短編小説集。最初の一編は状況がよく分からないけれど、読み進めていくうちに、主人公の女性が専門に介護している病気が何なのか分かってびっくりする。それぞれに平凡で愛すべき人たちが、病に犯されて、健康な人には当たり前の日常生活が送れなくなっていく様子が淡々としたトーンで書かれている。設定からすると、重いか、もしくは「泣ける」小説になりがちだけれど、そうなっていなくて、静謐な感じがとても好き。柴田元幸さんの訳もいい感じ。この作者の本、他にも読んでみたいな。

単行本は2001年発行。原書はこちら。
The Gifts of the Body
Rebecca Brown / Perennial 1995

日本とアメリカでは同じ作品でも表紙の雰囲気がかなり違うことに、このブログのAmazonアフィリエイト機能を使い始めて気づいたけれど、この本もそうだな。アメリカのペーパーバックのジャケットも、作品を読んだ後なら納得できるけれど、ジャケ買いした人はちょっと面食らうんじゃないかしら(それが狙いなのか?)。原書のハードカバーは1994年に発売。
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# by sheepish_grin | 2005-10-13 14:33 | other authors

『殺人小説家』

今日でパートタイムのインターンのお仕事も終わり・・・と思って、鍵を返して帰ろうと思っていたら、コンピュータを調整して、と最後に頼まれた。ついでだからWindows Updateもインストールしておいてあげましょうかね、とやっていたら、インストール終了した途端、OSが起動しなくなった・・・ああ・・・。やらなきゃいかった・・・。ボスが、コンピュータに強い甥に頼んでみるから気にしないでって言ってくれたけれど、もう何回か行かないといけないかも。というか直ればいいんだけど。うみー。

殺人小説家
デイヴィッド・ハンドラー 北沢 あかね・訳 / 講談社、2005年

これは9月9日に読了。ハンドラーのホーギー・シリーズの最新刊、送っていただいた。ほくほく。登場人物がみんな疲労感を漂わせている一冊だったけれど、このシリーズはホーギーのうんちくが楽しい。生牡蠣の食べ方とかね。これがシリーズ8作目で、原書は1997年に出版。翻訳のペースってゆっくりなのね・・・。今のところこれ以降出ていない。作者も疲れちゃったのかしらん。2000年から「バーガー&ミトリー・シリーズ」と言うのを出しているらしいけれど、これもいつか読んでみようかな。

原書はこちら。
The Man Who Loved Women to Death: A Stewart "Hoagy" Hoag Mystery
David Handler / Doubleday, 1997

なんかえらく雰囲気の違う表紙だな・・・これ、ホーギーなの??。ルルもいるのね・・・。
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# by sheepish_grin | 2005-10-11 13:24 | Handler, David

『だいじょうぶ だいじょうぶ』

今日はお別れパーティに学部のお友達がバーに集まってくれた。Psycho Suzi's というトロピカル・カクテル(?)を出すお店。ここってMotor Loungeだったのか、どうりでバイク乗りさんたちが多いと思った。Fu Manchuというパイナップル入りの甘めのカクテルを飲んでほろ酔い気味。

だいじょうぶ だいじょうぶ
いとう ひろし / 講談社、1995年

これは9月4日に読んだ。いとうひろし。大好きな絵本画家さんの一人である。この人の描く世界はほんよか温かくて好き。今回もしみじみりぃとして、ほんわかした気持ちに。世の中ゆっくりでいいのよねぇ。
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# by sheepish_grin | 2005-10-10 11:29 | いとうひろし

『蒼路の旅人』

9月は色々と気を揉むことが多くて、息抜きに本はたくさん読んだけれどブログを更新する気になれず。こっちで職を見つけようと思って、3ヶ月ほどがんばってみたけれど、そろそろ諦めが付いてきたので今月下旬にあるボストンのキャリア・フェアに行ってから日本に帰ることにした。10月に入って何となく気力が復活してきたので、さかのぼって書き留めておこうかな。

蒼路の旅人
上橋 菜穂子 佐竹 美保・絵 / 偕成社、2005年

確か9月3日に読了。日本から送ってもらった。上橋菜穂子、大ファンなので新作が読めるのがうれしい。好きな作家の新作をリアル・タイムで読める幸せ。このシリーズは、女用心棒バルサが主人公の『守り人』シリーズと、新ヨゴ皇国の若き皇太子チャグムくんが主人公の『旅人』シリーズが織り成す大河ファンタジー。巻を追うごとに登場人物も世界観も深みを増していっているシリーズだ。上橋さん、ますます脂がのってこられたわ・・・。新刊発売の間隔も早くなってきたし。

今回はチャグムくん一人立ちの巻。若干15歳で、国家と民の生活を背負わなきゃいけなくなって大変である。心優しい彼が、波乱の時代に国家を背負うためには、優しさを捨てて、したたかな為政者にならないといけないのか、でも優しいままであってほしいと思うファン心をくすぶる(?)終わり方も素敵。公共政策を勉強したわたしとしては、何が一番いい政策なのか、と考えさせらもして面白い。いやーおチャグ、大変だわ・・・バルサは弱き個人を槍で守ってあげればいいからまだ楽かもしれない。

いつも通り脇役も魅力的。チャグムの教育係のシュガさんは24歳なのにストレスがいっぱいで大変。しかし、シリーズ最初の『精霊の守り人』を読んだ時は、シュガさん、わたしより年下だったのに・・・。(『蒼路』作中では、シュガは25歳になっているけれど、これは誤植で24歳だそう。『守り人の洞窟』掲示板の922以下のスレッド参照。ファンは目がさといわ・・・。) 密偵(ターク<鷹>)のヒュウゴさんも渋くてかっこよいし。彼の少年時代が主人公という『炎路の旅人』が書きあがっているけれど今のところお蔵入りだそうだ。ぜひ読んでみたい。

ただ、今回は主要人物に女性が少なくて、ちょっと物足らなかったかも。国家政治の話になると中々難しいのだろうけれど、次回に期待~。
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# by sheepish_grin | 2005-10-09 11:11 | 上橋菜穂子

Capitol Games

Capitol Games: Clarence Thomas, Anita Hill, and the Story of a Supreme Court Nomination
Timothy M. Phelps & Helen Winternitz / New York: Hyperion Books, 1992

1991年、クラレンス・トマスをアメリカの最高裁判官として任命する、上院議会の投票を目前にして、判事トマスの元部下、アニタ・ヒルが彼からセクシャル・ハラスメントを受けたとNewsdayがスクープする。アメリカの最高裁にとっても、女性史にとっても大きな意味を持つ事件のレポタージュ本。作者の一人は記事をスクープしたNewsdayの記者。去年の授業でこの事件のケースを読んでとても面白かったので、薦められた本も読んでみた。最高裁判官任命の過程がよく分かる。

上院議会の裁判官推薦委員会(と訳すのだろうか・・・Judicial Committee)の一人がエドワード・ケネディ上院議員。彼は、以前の最高裁判官任命の時には先頭に立って反対し、任命阻止に成功したのだが、今回は『大統領候補の犯罪』にも出てきたチャパキディック事件や親族の性犯罪事件等があって、クラレンス・トマスに厳しく迫ることが出来ない。他の上院議員の何人かも、自分の過去がそれほど清く正しくないので、厳しく出来ない。政治家が潔癖でなければいけないのは、他人に厳しく出来ないといけないからだな、としみじみ思った。

ちなみに先日、オコナー最高裁判官が辞意を表明したので、新しい最高裁判官が任命されようとしている。しかしクラレンス・トマスは感じ悪いよなー(ぶつぶつ)。

日本語訳は出ていないみたい。
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# by sheepish_grin | 2005-08-21 09:41 | other authors

『大統領候補の犯罪』

大統領候補の犯罪
ダグラス・カイカー 後藤 安彦・訳 / 新潮社、1992年

『クラム・ポンドの殺人』の続編。今度は夏のノース・ウォルポールが舞台。訳者あとがきによると、1972年の大統領候補、エドワード・ケネディの起こしたチャパキディック事件(秘書の女性を乗せて泥酔状態で運転、チャパキディック湖に車ごとつっこんだ。ケネディは助かったが秘書は死亡)を下敷きにしているそうだ。が、この事件を知らないと、ちょっと??かもしれない。

避暑地の町、大部分の店が閉まってしまう冬も開いている小さな店や、住民たちの描写が楽しい。特に食べ物がおいしそう。料理好きの司祭さんが料理する場面が素敵。近所の魚屋が新鮮な鱈の幼魚を持ってきてくれた、と料理を始める:
司祭は大きな黒いフライパンをストーブにのせ、バターをひと塊り放りこむと、ガスの火をつけた。それから小麦粉とカレー粉を三対一ぐらいの割合で手早く混ぜ魚の切り身にそれをまぶすと、バターが煮立ったところで、切り身をいためてソテーを作った。
(中略)「デザートには、サワー・クリームを入れたレーズンパイを用意してます。われわれぐらいの年齢になると、食事にはあまりボリュームは必要じゃないですからね」 (p.211)
蛇足だけれど、ここで言う「ストーブ」は料理用ガスコンロのこと。この訳だと、暖房用のストーブで料理しているみたいだけれど、英語ではコンロのことを"cooking stove"というので。

原書はこちら。Death at the Cut
Douglas Kiker / Ballantine Books, 1988
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# by sheepish_grin | 2005-08-14 12:45 | other authors

『クラム・ポンドの殺人』

クラム・ポンドの殺人
ダグラス・カイカー 後藤 安彦・訳 / 新潮社、1991年

勤務先の新聞社の経営者が変わるに従い、紙面の質も落ち、首になった新聞記者のマックが主人公。首になった日に、家に帰って妻の日記を何の気なしに開けてみると、彼女が浮気していることを知り逆上して彼女を追い出し、浮気相手に復讐する(こらこら、暴力はいけませんぞ)。離婚弁護士になけなしの退職金も奪われ、シカゴを離れてマサチューセッツ州の避暑地ケープ・コッドの町ノース・ウォルポールに住みつく。真冬の避暑地は、湾も凍りつき、人影もまばら。隣の老婦人の死体を発見し・・・というストーリ(どういうストーリなんだか)。

避暑地の小さな町に年中住んでいる人たちの描写がなかなかに魅力的で楽しい。しかし、マック(50歳くらいで太り気味、ひがみやすい)の恋人となるケート(30代はじめの聡明で美しくて性格も良い)はマックの一体どこが良くて好きになったんだ。小説にはこういう設定が多いよな、と軽い憤りを感じていたけれど、どこかのウェッブ・サイトで「現実にもそういう(どこを好きになったんだかと首を傾げてしまう)カップルは多い」という意味のことが書かれていたのを見て、何となく納得してしまう。うむー、人生は理不尽で、理屈だけではないわけね。しかしケートの設定って思いっきりマッチョなファンタジーだよな。ぶつぶつ。

原書はこちら。
Murder on Clam Pond
Douglas Kiker / Ballantine Books, 1986
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# by sheepish_grin | 2005-08-13 12:08 | other authors